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※これは投資助言ではなく、個人の体験と反省です。特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。
朝、目が覚めて、いちばんにやることが変わった
最近、朝いちばんにやることが変わりました。
トイレより、コーヒーより、まずスマホで株価アプリを開く。
布団の中で、薄目で、寝ぼけたまま。「上がってるかな、下がってるかな」。
数字を見て、ニヤッとする日もあれば、胃のあたりがスッと冷える日もある。
……50歳の朝として、これはどうなんだ。我ながら、ちょっと情けない。
なんでこうなったのか。
SpaceXの株が、25株、当たってしまったからです。
「当たってしまった」って、どういうこと?
うれしい話のはずなんですよ、本当は。
きっかけはSBI証券のIPO(新規上場の抽選)。
あの、イーロン・マスクのSpaceX。だめもとで申し込んだら——25株、まるごと当選しました。
取得は1株135ドル。
そして執筆時点、自分の口座の中では192.5ドルになっています。
135が192.5。ざっと4割増。
数字だけ見れば、お見事です。素直に、うれしい。
(関連記事:明日上場。史上最大のIPO「スペースX」を50代サラリーマンは買うべきか、正直に考えた)
……なのに、なぜか自分は、手放しで喜べていない。
理由は、ふたつあります。
引っかかり①:「全部当たった」のが、逆に怖い
ひとつめは、当選そのもの。
人気のIPOって、普通はなかなか当たりません。申し込んでも、スカばかり。
それが、申し込んだ25株が、まるごと当選した。
最初は「やった!」でした。
でも、ふと、いやな考えがよぎったんです。
本当に人気だったら、こんなに当たらないんじゃないか?
みんなが欲しがるものは、奪い合いになる。当たらない。
こんなにあっさり全部当たったということは……いや、考えすぎかもしれません。
でも、こういうことを布団の中で延々と考えている時点で、もう、いつもの自分じゃないんですよね。
引っかかり②:そのお金、削っちゃいけないお金だった
ふたつめ。これが、本当の問題です。
自分、この25株を買うのに、生活防衛資金を少し削りました。
生活防衛資金。
病気やリストラ、何かあったときに生活を守るための、最後の砦のお金。
リベ大(リベラルアーツシティ)でも、生活防衛資金は守るものだと学んできた、あのお金です。
それを、削った。
SpaceXのニュースが世の中にあふれていて、「この波に乗らないと損なんじゃないか」と、気持ちが急いてしまったんですね。
正直に言います。これは、よくなかったかもしれません。
今はたまたまプラスだから、笑っていられる。
でも、もし逆だったら? 守るためのお金が、さらに減っていたら?
笑えないですよ。プラスだから正解、とは言い切れない。
結果がよかっただけで、やったこと自体は危なかった。そういう話です。
白状します。それでも「まだ乗っていたい」
ここまで殊勝に反省を並べてきました。
では、今すぐ売って、おとなしくするのか。
——しないんですよ、これが。
正直、まだ乗っていたい。
「上がってるんだから、もうちょっといけるんじゃないか」
「何か大きな材料が出たら、さらに買われるかも」
そんな皮算用をしている自分が、しっかり、います。
……で、ここまで書いていて、気づいてしまいました。
自分、前にも同じことをやっているんです。
昔、石油株で「これは来る」と思い込んで、痛い目を見たことがありました(その話は別記事に書いています)。
あのときも、世の中のニュースに煽られて、波に乗ろうとして、けっきょく欲が引っ込まなくて。
学習しろよ、と過去の自分に言いたい。なのに、また同じ顔で布団の中でアプリを開いている。
頭では分かっている。反省もしている。
なのに、欲が引っ込まない。きれいに改心しないんですよ、人間って。
このブログ、いい歳した大人が見栄を張らずに書くと決めているので、ここも正直に書いておきます。
たぶん自分は、これからも形を変えて、同じ失敗を繰り返すんだと思います。
一応、自分なりの落としどころは考えています。
- 入れたお金の分だけ売って、元本を回収する。残りは“おまけ”として長期で持つ
- そして、次からは生活防衛資金には絶対に手をつけない
…と言いながら、まだ実行していません。今朝もアプリを開いて、ニヤニヤしていました。困ったものです。
これは投資助言ではなく、個人の体験と反省です。
この先株価がどうなるかは、自分には分かりません。
オルカンの「何も考えなくていい」が、急にしみた
この騒動で、ひとつだけ、はっきり分かったことがあります。
自分が毎月コツコツ積み立てている、オルカン(全世界株のインデックス投信)。
あれの本当のすごさって、リターンの数字じゃなかったんです。
「脳のリソースを、まったく使わないこと」でした。
毎月、自動で積み立てて、あとは基本ほったらかし。
寝る前にアプリを開く必要もない。朝、胃が冷えることもない。何も考えなくていい。
これは本当に、本当です。
SpaceXに脳みそを丸ごと持っていかれてみて、逆に分かりました。
派手さはゼロ。話のネタにもならない。
でも、自分の生活と、心の平和を守ってくれていたのは、ずっとこっちだったんですよね。
まとめ:これは勝ち負けじゃなく、「距離感」の話
というわけで、これは「SpaceXで儲けたぜ」という記事ではありません。
- 含み益は出た。うれしい。
- でも、生活防衛資金を削ったのは、よくなかったかもしれない。
- プラスが出ると、自分はこんなに簡単に、朝晩そわそわする人間になる。
- そして、何も考えなくていいインデックス投資の良さが、皮肉にも分かった。
投資との「距離感」って、こういうことなんだと思います。
増えた・減ったより、自分の心が、どれだけ持っていかれているか。
お金より先に、そっちを見ておかないと、たぶん危ない。
最後にもう一度だけ。
これは投資助言ではありません。個人の体験と反省です。 真似してほしい話でもありません。
ただ、同じように浮かれかけている誰かが、布団の中でアプリを閉じるきっかけになれば、それでいいかなと思っています。
……さて、自分もそろそろ、アプリを閉じます。
たぶん。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊
カズ


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