今年、ブログとnoteで確定した収入は、noteの有料記事の980円だけです。
自分は不動産賃貸もしているので、毎年確定申告をします。980円でも申告に書くつもりでした。経費を減価償却で入れていきたいし、今年は儲けが出なくても、赤字は翌年に繰り越せると思っていたからです。
ところが国税庁のページで確かめると、前半は合っていて、後半は違いました。副業ブログの収入が「雑所得」なら、赤字はほかの所得と相殺できず、翌年にも繰り越せません。自分のように確定申告をする場合で比べると、こうなります。
| 不動産所得(青色) | 副業ブログ(雑所得の場合) | |
|---|---|---|
| 給与の黒字と相殺 | できる | できない |
| 赤字の繰り越し | 通算後に残る純損失を原則3年 | できない |
| 20万円以下でも申告に書く | 書く | 書く |
※不動産所得の赤字のうち、土地を買うための借入金の利子に当たる部分は、損益通算の対象外とされています(No.2250)。
- 確定申告をするなら20万円以下の副収入も書く
- 雑所得の赤字は、給与や不動産と相殺できない
- 不動産の青色申告とブログの雑所得は別扱い
- 減価償却はできても、赤字は来年に回せない
- 事業所得と認められるかの目安
記入 ── 20万円以下でも、申告するなら書く

会社員の副業でよく聞くのが「給与以外の所得が20万円以下なら、確定申告はいらない」です。これは、もともと確定申告をしない会社員のための決まりです。国税庁のQ&Aでは、医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下のほかの所得も申告に含める必要があると説明されています(No.1900)。
自分は不動産賃貸の分で毎年申告しています。ほかにも、医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)、住宅ローン控除の1年目で申告する会社員は、同じ立場です。
自分は今年の2月、去年の分の申告でも、不動産と一緒に、ブログとは別の雑所得を書いて出しています。申告しておいて、どうこう言われることはないかなと思っていました。ここまでは、考えていたとおりです。
想定 ── 赤字は翌年に繰り越せると思っていた

自分が申告に書きたかった理由は、2つあります。
- ブログに使う機材などを、減価償却という形で経費に入れていきたい
- 今年は全然儲けが出なくても、赤字を翌年へ繰り越せると思っていた
規模が1,000円でも、入れるべきなら入れたほうが、減価償却などに使える。そう考えていました。
不動産のほうは青色申告なので、赤字が出ても繰り越せます。その感覚のまま、ブログの赤字も同じように扱えると思い込んでいました。
区分 ── 雑所得の赤字は、ほかと相殺できない

国税庁の「雑所得」のページには、副業の原稿料などが雑所得の例として挙がっています。そのうえで、注意事項にはこうあります。
雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算はできません。
(国税庁 No.1500 雑所得)
損益通算は、ある所得の赤字を、ほかの所得の黒字から引くことです。対象になる赤字は不動産所得や事業所得など一部の所得に限られていて、雑所得は入っていません(No.2250 損益通算)。
青色申告では、不動産所得や事業所得などの赤字をほかの所得と相殺しても残る「純損失」を、所定の申告を続けることで原則3年間繰り越せます。ブログが雑所得なら、その赤字はこの対象になりません。
上の表のとおり、雑所得の場合は相殺も繰り越しもできない、ということです。
経費 ── 減価償却はできても、赤字を来年に回せない

雑所得でも、ブログに使う資産の減価償却費は経費にできます。ただ、その年の総合課税の雑所得を合計して赤字が残っても、給与や不動産の所得からは引けず、翌年へも回せません。980円の収入だけなら、経費を増やした分だけ給与の税金も減る、という話にはならないわけです。
今年の赤字を繰り越すことと、来年分の減価償却費を計上することは別です。「1,000円でも入れておけば、あとで減価償却に使える」と思っていた部分のうち、赤字を来年に回すところは、雑所得のままでは期待どおりにいきません。
模索 ── 事業所得と認められるかの目安

正直、赤字は繰り越したいです。その形を、これから何とか模索するかもしれないな、と思っています。
ブログの収入が「事業所得」と認められれば、赤字の扱いは変わります。その判定について、国税庁の通達には次のように書かれています(所得税基本通達35-2)。
事業所得か、業務に係る雑所得かは、その活動が「社会通念上事業と称するに至る程度」かどうかで判定するとされています。また、取引を記録した帳簿書類を保存していない場合は、原則として業務に係る雑所得になる、とも書かれています(収入が300万円を超え、事業と認められる事実がある場合を除く)。帳簿をつけていれば必ず事業所得になる、という意味ではありません。
自分の場合、ブログはまだ収入980円の段階です。どこまでやれば「事業」と言えるのかは、自分で決められるものではありません。判断は税務署か税理士に聞くことになります。
確認 ── 申告の前に見る3つ

同じように、ほかの理由で確定申告をする会社員で、少しだけ副収入がある人は、次の3つを先に見ておくとよさそうです。
- ブログ・note・アフィリエイトの、1〜12月の確定した収入を書き出す(未確定の報酬は入れない)
- 活動の実態と帳簿を整理し、雑所得か事業所得かを確認する
- 経費が収入を上回りそうなら、雑所得の赤字を翌年へ繰り越すことはできないと踏まえ、税務署か税理士に相談する
980円でも、申告に書くこと自体は変わりません。変わったのは、「赤字が出ても来年に回せるから大丈夫」という前提のほうです。
- 確定申告をするなら、20万円以下の副収入も書く
- 雑所得の赤字は、給与や不動産と相殺できない
- 不動産の青色申告とブログの雑所得は別扱い
- 減価償却はできても、赤字は来年に回せない
- 事業所得かどうかは、税務署か税理士に確認
ブログに使う機材を経費にする話は、36万円のiPhone Duoも一括経費に?Pro Max購入前に調べた「40万円未満」のルールにまとめています。iPhoneのブログで使う分は不動産所得の経費に入らず、雑所得では40万円未満を一括で経費にする特例も使えない、という前提で計算しました。
※この記事は、自分の状況を国税庁の公開情報で確かめた記録です。個別の申告の判断は、税務署か税理士に確認してください。

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