「好きなことを100個」で手が止まった50歳が、先に「やりたくないこと」を書き出した話

AI・副業

ブログのネタ帳を開く。真っ白です。

「書くことがない」。ブログを続けている人なら、この空白の圧を知っていると思います。何かを書こうとするほど、何も出てこない。世の中の発信術の本には「好きなことを100個書き出そう」とあるけれど、その100個が出ないから困っているんですよ。

50歳の会社員です。ブログ運営の本を読んで、「自分の棚卸し」というワークに取り組みました。今日はそのとき、好きなこと探しではなく逆側のリストに救われた話を書きます。

「好きなことを書き出しましょう」で、手が止まった

本に従って、素直にやってみたんです。「あなたの好きなことを書き出しましょう」。

……手が、止まりました。

好きなものはあるはずなんです。現にMacを30年使っているし、音楽もオーディオも映画も好きだし、ライブにも行く。なのに「さあ書き出せ」と白い紙を前にすると、出てこない。自分はこんなに空っぽだったかと、ちょっと落ち込みかけました。

たぶん、あれです。「カラオケで何でも歌っていいよ」と言われると1曲も浮かばない現象。選択肢が無限にあると、人は選べなくなる。

で、ふと逆を思いつきました。

「じゃあ、やりたくないことなら書けるんじゃないか?」

【嫌い】先に「やりたくないこと」を書き出してみた

こちらは、出ました。出るわ出るわ。

自分の場合、AI(Claude)と壁打ちしながらリストを埋めていったんですが、質問に答えるたびにポンポン言葉になる。好きなことはあんなに渋滞していたのに、嫌いなことは高速道路でした。

出てきたのは、こんな項目です。

  • 顔出しはしたくない
  • 読者を煽る書き方はしたくない
  • 内容のない、アフィリエイトありきの記事は書きたくない
  • 「自分がない」ブログにはしたくない

正直に白状すると、書いている最初のうちは、ちょっと歪んだ気分もありました。「あれも嫌い」「これも嫌い」って、これはただの愚痴大会では? と。50歳にもなって、夜中に嫌いなものを列挙している自分を俯瞰すると、なかなかの絵面です。

でも、不思議なもので、書き進めるうちに空気が変わってきたんです。

愚痴のリストだったはずのものが、途中から「基準のリスト」に見えてきた。「顔出しをしたくない」は、裏返せば「文章で勝負したい」。「アフィリエイトありきの記事を書きたくない」は、「自分が本当に使ったもの・経験したことだけ書きたい」。嫌いの数だけ、自分の線引きが引かれていきました。

【好き】消去法の先に、意外なものが残った

やりたくないことを全部外したら、何が残るのか。

残ったのは、意外なほど普段の自分でした。AIと壁打ちしながら何かを組み立てる作業。Macや音楽まわりの調べ物。そして、自分の家計や仕事で実際に経験したことを書くこと。

これ、リストにするまでもなく、毎日やっていることなんですよね。お金と時間をずっと使い続けてきた領域でもある。つまり「これからも書き続けられそうな場所」は最初からそこにあって、自分が気づいていなかっただけでした。

「好きなことを100個」と言われて出てこなかったのに、「嫌いなことを外したら残ったもの」なら3つで足りた。好きは問い詰めると黙るくせに、消去法だと素直に姿を現す。自分の性格を、またひとつ知りました。

【続けたい】基準ができると、「続けたいこと」だけが残る

このリストの一番の収穫は、ネタが増えたことではありません。選ぶ基準ができたことです。

たとえば、一番読んでほしい読者は誰か。考えた末に言葉になったのは「1年前の自分」でした。1年前、資産形成もAIも「気になるけど、何から手をつければいいか分からない」と足踏みしていた自分。あの人に届くなら書く。届かないなら書かない。この基準が、書く・書かないを考える時の拠り所になりました。

トレンドの扱いも決まりました。追いかけて量産はしない。でも、自分の体験や判断につながるものなら拾う。ニュースを見て「これは1年前の自分に関係あるか?」と一度通してから書くようにしたいと思っています。

そして何より、「更新をしばらく続けたい」という気持ちが、ノルマではなく前向きな意志として残りました。やりたくないことを全部外した場所でなら、続けたいと思えたからだと思います。

こういう「先に基準を決めておく」という考え方は、以前書いた50歳の簿記3級、審判は壁の時計の23時ルールにも近い気がしています。

ネタがない日も、基準は残る

「書くことがない」の正体は、ネタの在庫切れではなくて、選ぶ基準がまだ言葉になっていないだけ。自分の場合は、そうでした。

基準さえあれば、ネタは日常から勝手に引っかかってきます。逆に基準がないと、目の前にネタが転がっていても「これは書くべきなのか?」で毎回止まる。あの空白の圧の正体は、たぶんこれです。

もし1年前の自分がこれを読んでいたら、こう言いたい。好きなことの100連発が出なくても大丈夫。やりたくないことの3つか4つからで、始めていい。 そっちのほうが、たぶん正直な地図になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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