今日、家でワールドカップ決勝を見ていた時のことです。何気なくつけていたテレビの音に、妻が「何の音?」と後ろを振り返りました。大げさなデモ映像でも、映画のワンシーンでもありません。普通のテレビ中継です。
50代の会社員です。このリビングの音の環境は、最初から作ろうとして完成したものではありません。今日は、展示品のスピーカーから始まって、1年ほどかけて少しずつ整えていった話です。
細かな違いは分からなかったが、展示品に背中を押された
うちのスピーカーは、デンマークのDALIというメーカーのものです。
最初に店頭で試聴したのは、当時手頃な新品モデルとして人気だった「ZENSOR」でした。聴いてみて「すごく元気な音がするな」という印象を持ちました。ただ正直に言うと、試聴室で細かな音の違いまで聞き分けられていたかというと、自信はありません。自宅の環境とは全然違いますし、そこまで耳が肥えているわけでもないんです。
そんな時、同じ店に、ワンランク上の「IKON MK2」というシリーズのトールボーイスピーカーが、展示品処分でZENSORと同じくらいか、少し安いくらいの価格で出ているのを見つけました。理屈で比較検討したわけではありません。「同じメーカーの、売れているモデルの上位機種なら、まず間違いないだろう」。そう考えて、その場で購入を決めました。
センター、リア、そして最後の一台
最初から5.1chや7.1chの環境を一気に揃えたわけではありません。
まずセンタースピーカーを買い、続いてリアスピーカーを、比較的早い時期に揃えました。ここまでは順調でした。
つまずいたのはサブウーファーです。同じシリーズの新品が、もう手に入らなくなっていました。「仕方ないか」と半分諦めかけていたところ、ある店で展示品が1台だけ残っているのを見つけたんです。「今これを逃したら、もう二度と手に入らない」。そう思って、その場で買いました。迷っている時間はありませんでした。
低音より先に、「カチン、カチン」が消えた
新しいサブウーファーを導入して、一番よかったと感じたのは、実は低音の迫力ではありません。
以前使っていたのは、25〜30年ほど前に揃えたパイオニア製のホームシアターセットに付属していたサブウーファーでした。これが、0.1ch分の信号を検知するたびに「カチン、カチン」と電源が入る仕様で、あの音が地味に不快だったんです。
今のDALIのサブウーファーは常時通電なので、あの動作音が一切なくなりました。うちは大きな音を出せる環境ではないのですが、それでも「静かになったこと」自体が、はっきり良かったと感じられる変化でした。
映画だけでなく、普通の中継で分かった
天井にスピーカーを吊るせる住環境ではないので、フロントスピーカーの上に小型のスピーカーを載せて、天井方向へ音を反射させる形で、立体的な音の広がりを楽しめるようにしています。
こうして少しずつ整えてきた環境が効いてくるのは、映画やApple TV、Disney+を観ている時だけではありませんでした。冒頭に書いたワールドカップ決勝も、5.1chの放送だったんです。リビングに流していたら、背後から現地の歓声が聞こえるような臨場感があって、妻が思わず後ろを振り返った。高価な機材を揃えたからというより、少しずつ選んできたものが、普段の生活の中でふっと返ってきた瞬間でした。
完成を急がなかったから、記憶に残った
「展示品を狙うべき」とも、「一気に揃えるべき」とも思いません。うちの場合は、たまたまその時に見つかったものを、自分なりの理由で選んできただけです。
細かな違いを聞き分けられたから選べたわけではありません。「カチン、カチン」が消えたことや、背後の歓声に妻が反応したこと。自分の生活の中で小さな答えが返ってきたから、今もこの環境に愛着があるのだと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊

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