うちのテレビは65インチです。それなのに、ソファに座って見ていると「大きいなあ」とはあまり思いません。
理由ははっきりしていて、目からテレビまで約4.7mあるからです。
と書くと広い部屋を想像されそうですが、専用のシアタールームがあるわけではありません。ごく普通の住まいで、リビングの壁際にテレビ、反対側の壁際にソファを置いているので、壁から壁までの距離がほぼそのまま視聴距離になっているだけです。
50代の会社員です。今日は、大きなテレビが欲しくなった自分が、買う前に自分の部屋を測り直してみた話です。
43インチから65インチにした日
今の65インチを買ったのは、8〜9年ほど前です。その前は43インチのプラズマテレビで、置き場所はほぼ同じ。距離も同じ4.7mくらいでした。
当時、手を出せる金額でいくと65インチが精一杯でした。有機ELの画質には惹かれていたのですが、65インチの有機ELはまだ高くて、4K・HDR・Dolby Vision対応の液晶にしました。
置いてみたら、それなりに良かったんです。43インチからの買い替えなので、当然大きくはなりました。ただ、正直に言うと「もっと近くで見た方が迫力あるな」というのは、その時から感じていました。購入時から「75インチ、いっそ85インチにすればよかったかな」という気持ちが、ずっとどこかにあります。
調べてみたら、4.7mは「遠すぎる」部類だった
最近になって、視聴距離のことを少し調べてみました。
メーカー各社の案内によると、4Kテレビの視聴距離の目安は「画面の高さの約1.5倍」だそうです。65インチだと画面の高さは約80cmなので、目安は約1.2mということになります(参考:ソニーの案内/パナソニックの案内)。
自分の4.7mは、その約4倍です。この目安で逆算すると、4.7mで「ちょうどいい」とされるサイズは、75インチどころか85インチでも全然足りない計算になります。と言っても、そんな巨大なテレビを置くつもりも、置ける現実味もありませんが。
もちろんこれはあくまで一つの目安で、実際は住環境や設置、予算、好みで変わると思います。ただ、65インチが大きく感じなかったのは、自分の目が贅沢になったのではなく、単純に距離の問題だったんだなと納得しました。
ちなみに、国内のテレビ出荷は全体では減っている中で、60インチ以上だけは伸びているという報道もありました(参考:日本経済新聞)。大きい画面が欲しいというのは、自分だけの物欲でもないようです。
じゃあ近づけばいいのか、というと
「距離が遠いなら、ソファを前に出せばいい」と思われるかもしれません。自分も考えました。でも、うちでは無理でした。
一つは動線です。テレビやソファを前に出すと、その後ろに使えない無駄なスペースが生まれてしまう。生活する部屋なので、映画のためだけに間取りを崩すわけにはいきません。
もう一つはスピーカーです。うちはDolby Atmos対応の7.1chホームシアターを組んでいて、スピーカーは後ろにもあります。音を全部AVアンプに通して、この配置でようやく完成した環境なので、ソファの位置を動かすとバランスが崩れてしまいます。
大げさな設備に聞こえるかもしれませんが、出発点は、以前ワンルームに住んでいた頃から持っていたアンプとスピーカーです。量販店の試聴コーナーで聴いたDALIのスピーカーが気に入って、ちょうどワンランク上のトールボーイが展示品処分で安く出ていたのを買ったのをきっかけに、同じシリーズのリアスピーカー、センタースピーカー、サブウーファーを1年ほどかけてコツコツ揃えました。一気に組んだわけではなく、気に入ったものを少しずつ、です。
そして、ここで気づいたことがもう一つ。テレビの両サイドには、そのトールボーイスピーカーが立っています。つまり画面を大きくするにしても、スピーカーとスピーカーの間に収まる幅が上限なんです。距離だけ見れば85インチでも足りない計算なのに、実際にはそんなに自由でもない。その幅に何インチまで入るのかは、まだ測っていません。次の宿題です。
距離が動かせないなら、変えられるのは画面の大きさの方。ただしスピーカーの間に収まる範囲で。それが、次のテレビを考え始めた時の、うちの条件です。
実は、テレビの調子が怪しくなってきた
もう一つ、白状すると、最近テレビの調子がよろしくないんです。
リモコンの電源ボタンが、全然効かない時があります。朝一番にテレビをつけた後、チャンネル変更が効かないことも。うちは音を全てAVアンプ経由にしているので、テレビをつけると自動的にアンプが立ち上がる構成なのですが、その連動がうまくいっていないのか、アンプが立ち上がった後でもチャンネルが動かない時があります。テレビの電源を一回落として入れ直すと、直る時もある。8年以上使っているので、全体的に動きが不安定になってきているのは確かです。
ただ、映像自体は普通に見えています。画質に特別な不満があるわけでもない。だから、このタイミングで無理に買い直すつもりはなくて、もう少し、壊れるまで待とうかなと思っています。
言い換えると、今は「次の一台を考えるための待ち時間」です。
先に測っておく3つのこと
その待ち時間に、自分がやってみたのがこの3つです。大きなテレビが欲しくなった方は、買う前に一度確かめてみると、検討が具体的になると思います。
1. 目から画面までの距離を測る
メジャーで測るだけです。自分はこれで「4.7m」という数字を初めてちゃんと把握しました。カタログのサイズ表を眺めるより、この一手間の方が判断材料になります。距離が動かせるのか、動かせないのかも一緒に考えておくといいと思います。
2. 何を観る時間がいちばん長いかを言葉にする
自分の場合は、YouTubeと、Disney+やAmazon Prime Video、Apple TVでの映画視聴がほとんどです。地上波中心なのか、映画中心なのか、ゲームなのかで、画面に求めるものは変わってくるはずです。
3. 今の画面で物足りなさを感じる場面を思い出す
自分の場合、画質の不満はほぼありません。物足りないのは「迫力」でした。映画を観ていて、音は7.1chで包まれているのに、画面だけがぽつんと遠くにある感覚。音と画のバランスが崩れている、と言った方が近いかもしれません。だから自分の答えは「画質より、まず大きさ」になりました。
有機ELか、ミニLEDか
次の一台を考えるとき、有機ELの画質には昔から惹かれています。8〜9年前に予算で諦めた経緯があるので、なおさらです。一方で、最近はミニLEDや量子ドット・ミニLEDの映像もきれいで、価格面も含めて気になっています。
本音を言うと、壊れたら次は85インチくらいにしたい気持ちがあります。昔と違って、手が届きそうな金額になってきているからです。ただ、自分の予算感だと、85インチにするなら現実的には液晶(ミニLEDなど)かなと思います。有機ELは今でも高くて、選ぶなら75インチくらいが限界かもしれません。
どちらが上、という結論を出せるほど自分は詳しくありません。ここはまだ迷っている最中です。ただ、測ってみた距離と、観ているものと、物足りない場面がはっきりしたので、迷い方は前より具体的になりました。
壊れるまでの、楽しい待ち時間
テレビはまだ映ります。それに50歳、資産形成を真面目に考えなければいけない時期でもあります。だから今日も買いません。
でも、リモコンの効きが悪い朝に「次はどうしようかな」と考えるのは、正直ちょっと楽しい時間でもあります。43インチから65インチに替えた時、同じ場所で画面だけが大きくなりました。次に替える時も、たぶん同じ場所で、また画面だけが大きくなるんだと思います。
大きなテレビが欲しくなったら、売り場に行く前に、まず自分の部屋を測ってみる。数字が一つあるだけで、迷う時間がぐっと面白くなりますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊


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